【働き方改革】いよいよ国策としてフリーランスに光をあてるらしい

2017/01/20

政府は「働き方改革」の一環としてフリーランスを推進する方針を発表し、昨年11月と12月には雇用契約を結ばないフリーランスや副業などの働き方を促進するための研究会を行っています。

時間と場所にとらわれない新しい働き方を唱える私にとって期待ワクワクなので、その内容を覗いてみました。

そこに召喚されるのが一番なのですが、資料が公開されてますので、まずそこから。

第1回 「雇用関係によらない働き方」に関する研究会

こちらによれば議論の背景はは経済産業省新産業構造ビジョン(平成28年4月)でした。

グローバルかつスピーディーなビジネス展開の時代に対応して、企業と労働者との効率的な 関係は、旧来のいわゆるメンバーシップ型(企業への帰属を固定化して人材投資を行ってい く)一本槍から産業の特性やビジネスモデルに応じてメンバーシップ型とジョブ型(特定の 職務による労働者の採用・配置)を最適に組み合わせたモデルに転換しつつあり、今後は、 相互に自立的なパートナーシップ型の関係も選択肢として拡大していくことが想定される。

第4次産業革命によって、就業構造や「企業と個人の関係」が劇的に変化していく中で、企業の国際競争力を維持・強化するとともに、個人も自身の能力・適性や意思に沿った形で働くために、人材政策、労働市場や雇用制度の変革が不可欠ではないか。

「企業」と「個人」の関係が「相互に自律的なパートナーシップ」に変化し、 「雇用」「請負」「派遣」「人材紹介」等の現行法制上の区分けが融解していくと、企業との関係で競争力を持ちうる「個人」は多様な働き方を実現しやすくなる反面、企業との関係で弱い立場に置かれる「個人」は、既存の労働法制体系では保護しきれなくなるリスクがある。 このリスクに対応するため、労働面での弱者保護を実現する手段として、雇用法制の抜本的 な見直しや契約法制での担保の必要性が高まっていくと考えられる。 また、大部分の者が企業で長期にわたり雇用されることを中心に組み立てられてきた社会保障制度の仕組みも大きな見直しが必要となってきているのではないか。

これからは企業の「内側」と「外側」の境界線が無くなっていく、それによって独立して活動する個人も増えるという構造変化はもう止めることはできない。むしろ自然の摂理として受け入れざるを得ないのでしょう。そうなると現行の社会の仕組みやルールが追いつかないので見直しが必要になるということです。

第2回 「雇用関係によらない働き方」に関する研究会

こちらは次の論点です。

現⾏の労働法制では直接的に対象とならない「雇⽤関係によらない働き⽅」について、どのような保護の在り⽅が考えられるか

現在の社会保障制度は、働き⼿が企業と雇⽤関係にあることを前提としているが、「雇⽤関係によらない働き⽅」を選択する働き⼿にとっても不利益が発⽣しない仕組みはどのようなものか

「ほ~っ」と思ったのは、働き⼿と企業は対等な契約主体であり、仕事の関係性については、⼀般的な商取引に規律するという点です。ちなみに名目は研究会なので、勉強的なネタが沢山でております。

それによれば「雇⽤関係によらない働き手」の権利を守るルールは、

・下請法(下請代⾦⽀払遅延等防⽌法)
・家内労働法

というもの。下請法は私のところにも毎年お尋ねがありますが、家内労働法という言葉は初耳でしたのでGoogle先生に尋ねてみました。その昔あった「内職」という働き方。お母さんが工場から部品を沢山持って帰ってきて、家事の合間に組み立てるというやつです。そんな細腕の方たちを守るための法律でした。

対して「雇⽤関係にある働き手」を保護するルールとして有名なのは、

・労働基準法

です。働き手を弱者と捉えたことで、その逆振り子的な状況をもたらしています。それを受けて「雇⽤関係によらない働き手」を弱者と捉えることへの危惧が提言されていたのは興味深いところでした。

ちなみに労働者基準法のルーツは産業革命後の工場の実態にあります。機械が主役で、人間はそのラインに従うという分業体制です。時代として生産すればするだけ売れました。よって上長によって厳しく監視され、時間や場所の拘束が前提。かの名優チャップリンの映画「モダンタイムス」の世界ですね。

保護すべきという考えの根本は、資本家による労働者からの搾取というものです。つまり対立的な概念にもとづいています。しかし昔の工場法がベースですから、もはや非先進的です。そもそもそんな工場、会社が何処にあるのか、ということです。

雇用/非雇用によらず働き手を保護するルールや社会保障の在り方を探っていくことが、これからの時代のキーワードです。

数年先の未来に期待しましょう!

ところで研究会の参加メンバーを見ると、私のような事業者や、個人事業者当人も呼ばれているようでした。
多種多様なメンバーでディスカッションしているようですが、なかなかブレークスルーしづらい感じです。私呼んでくれたら嬉しいな。声かかるようになるくらいになるまで頑張りますw。

この記事を書いた人について

谷尾 薫
谷尾 薫
オーシャン・アンド・パートナーズ株式会社 代表取締役
協同組合シー・ソフトウェア(全省庁統一資格Aランク)代表理事

富士通、日本オラクル、フューチャーアーキテクト、独立系ベンチャーを経てオーシャン・アンド・パートナーズ株式会社を設立。2010年中小企業基盤整備機構「創業・ベンチャーフォーラム」にてチャレンジ事例100に選出。