八百屋さんの店頭を巨大外食チェーンで再現してみる

2013/06/05

aus_014

「気に入ったぜ、ニンジンをおまけしてぴったり500円だ。もってけ泥棒!」

これは八百屋さんの店頭での掛け合いです。店主の粋な計らいに思わず財布のヒモが緩みます。

店主は、在庫を的確に捌きつつ、今日の売上を最大化します。度を過ぎた大盤振る舞いは店の利益が減りますから、永年の経験と研ぎ澄まされたカンによって、「お客が満足してお店も嬉しい」という絶妙なラインを保ちます。さらに接客をこなしながら瞬時に判断しないといけません。まさしく職人技であり、個人商店だからこそ為せる所業であります。

このシーンが全国チェーンのファーストフード店や、インターネットでの買い物で、あまねく再現されると私たちの財布のヒモはどうなるでしょうか?

ファーストフード/テイクアウトの店頭で

DP1

 ネットショッピングで

DP2

 宅配ピザの注文で

DP3

登場人物のように気持ちが揺れませんでしたかね?(僕は揺れましたけど)

このように、おまけを追加して金額がぴったり(もしくは端数がなくなる)になると、買い手の購買心理がくすぐられることが分かっています。実際に行われたアメリカの実験では、顧客の30%がこうしたオファーを受け入れるそうです。

30%が応じるとなると、ものすごくざっくりした計算ですが、売り手は年間5~10%ほどの新たな売上増を生み出すことができます。

これが仕組みとして動き始めると何ができるか。

イラストのショーケースのようなことは、実はコンピューターのソフトウェアで実現することができます。このソフトウェアがどのような世界をもたらすか考えてみます。

買い手にとっては、日常のお買い物にちょっとした驚きが加わります。エンターテイメントとしての体験色が強まりますね。

売り手(お店)にとっては、ざっとこんなことになるかと。

  • チェーン内のどの店舗でも、どのスタッフでも「気が効いたオファー」が一律なレベルできる。
  • オファー対象を指定することで、在庫処理品や、賞味期限が短い商品を、効率的に捌ける。
  • 割引限度額を商品毎に設定することで、オファーの原価割れを防げる(必ず利益に載せられる)
  • ソフトウェアがオファー成果を学習し、使えば使うほどオファーの成約率が高まる。
  • 顧客の嗜好や商品ごとにきめ細かいオファーができる。

最後に宣伝

このソフトウェア、実は僕の会社で提供しています。ダイナミックプライスシステムについてのプレスリリースはこちら

導入コンサルティングもやっておりますので、ご関心があればお声掛けください。ユーザ企業さま向けのソフトウェアですが、こういった仕組みをユーザーに提案できそうな企業さまからの相談も承っております。

よろしければ。

 

この記事を書いた人について

谷尾 薫
谷尾 薫
オーシャン・アンド・パートナーズ株式会社 代表取締役
協同組合シー・ソフトウェア(全省庁統一資格Aランク)代表理事

富士通、日本オラクル、フューチャーアーキテクト、独立系ベンチャーを経てオーシャン・アンド・パートナーズ株式会社を設立。2010年中小企業基盤整備機構「創業・ベンチャーフォーラム」にてチャレンジ事例100に選出。