システム内製化はSIビジネスモデルへのアンチテーゼ?

a0002_010855

内製化比重を高めていく方向に舵を切る企業が増えている

昨年6月に書いたエントリ。

企業のシステム構築の内製化は止まらない

これに関連して、こんな記事を見つけました。

「アプリケーション開発・保守業務の外注・内製間のバランスを如何に最適化していくべきか?」 - 企業が自社のIT戦略・ソーシング戦略を検討する際の重要論点の一つであり、永遠のテーマでもある。

様々な外部環境・内部環境の変化が複雑に絡み合う中で、時代の流れと共にその解も形を変えていくものであるが、近年、アプリケーション開発・保守業務の内製化比重を高めていく方向に舵を切る企業が増えてきている。

IT人財育成とITコスト最適化 ~ アウトソースを活用した内製化アプローチ -アクセンチュア

ITエンジニアの72%がユーザー企業に所属するアメリカで「内製化」はスタンダードとして根付いていることに比べ、開発を外部に依存せざるを得ない日本の状況は特殊でした。ですが一度、風穴が空いてしまうと止まらなくなってしまったという状況が今です。

クライアントが異口同音にする”本音”

ちなみに私が運営するオーシャンという会社では、発注側である情報システム部門と、開発を担う開発チームの両方に入りこむことで、アウトソースを活用した内製化アプローチを支援しています。いわば発注側と開発側が一つのチームとなった開発の実践です。

これを通じてクライアントの本音を聞く機会が多い。。。

  • 「SIerに丸投げはしたくない」
  • 「新しいアドバンテージを生みたい」

特にこのふたつは異口同音に唱えられます。

 

「丸投げしたくない」の裏側にあるもの

これはSIerが提供する「要件定義から導入までをひっくるめて開発責任を取る」というビジネスモデルに異存することへのリスク認識です。開発作業を発注者にとってブラックボックス化したことがSIの功罪といえるかも知れません。

これに対する動きとして「ユーザー主導開発」というコンセプトを実践されている会社さんがいます。

「ユーザー主導開発」というのは、一言で言うと「丸投げ」と正反対の開発の進め方です。開発自体を開発ベンダーが行うという点は変わらないのですが、ユーザー企業のキーとなるメンバー、たとえばCEO、CIO、情シスメンバーがそれぞれの立場で積極的にシステム開発に関わっていきます。「丸投げ」のように発注してしまった後はベンダーに任せて無関心になるのではなく、ベンダーの開発の進め方にも積極的に関与するという点が特徴です。 「ユーザー主導開発(ULSD)」とは -ウルシステムズ

ITをCEOにとってのブラックボックスにするのではなく、経営者マターにするのがまず最初にやる仕事のようです。この記事を書かれた会社さんは大規模案件を得意とされているようですが、部門発注のケースでも「ユーザ主導」という考え方は充分役に立つと思われます。ちなみに当社でも実証済みの手法であります。

SIerのビジネスモデルへのアンチテーゼ

二点目の「新しいアドバンテージを生みたい」は、いわゆる「受託企業の立場」でITビジネスに携わるSIerに対するアンチテーゼです。言われたことはやるが新しい価値が出てこないという不満を感じ取ることができます。それだけではありません。ビジネスのあらゆるセグメントがIT化する事業環境の中で、クライアントは生き残りをかけて闘う武器が欲しいのです。

これからの潮流は丸投げではなく、適材適所でのアウトソースとなり、設計、開発ノウハウ、品質レベルなどの指標がクライアントに蓄積される。そのようなクライアントとベンダとの関係性が重要になることでしょう。

最後に宣伝です。こうした指標をベンチマークとして有効活用しながら的確に自社のサービスレベルを上げていく、という定着に向けて支援できるサービスを当社では提供していますので、もしよろしければ。

関連記事

企業のシステム構築の内製化は止まらない

  臨機応変な内製化の体制 システム内製とはユーザ企業が主体的に情報システムを

記事を読む

「IT顧問サービス」の提供を開始しました

先日「IT顧問サービス」の提供を開始しました。 近年、営業部門やマーケティング部門が事

記事を読む

なぜキャラ弁をつくらない私が、キャラ弁のウェブサービスを始めようと思ったのか

  先日、きゃらぴというサービスをローンチしました。キャラ弁の写真投稿サイト「きゃらぴ」

記事を読む

CHIBA-LABO(チバラボ)という新たな知的生産拠点。

CHIBA-LABO(チバラボ)についてはこちら これがまた、なかなか良いカンジのスペ

記事を読む

拝啓 発注ご担当者さまに切にお伝えしたいこと。

当方さいわいクライアントに恵まれていると思うのですが、たまに無茶な要求をされる相談者がいらっしゃいま

記事を読む

統計データから読み説く「情報システム投資額の目安」

統計を読むと企業の年商とIT費用の相関関係が見えます。 2012年度の総務省統計を見てみましょう。

記事を読む

日本のITエンジニアが挑戦したい「わくわくする技術」

ITエンジニアが興味がある次世代技術について@IT調べによると、 「“次世代テクノロジ”群

記事を読む

【6/24イベント】レゴブロックでロボットを組み立てプログラミングで動かしてみよう他

イベントやります!! ソフトウェアやWebビジネスに携わる方向けの勉強会&交流会です。 【日

記事を読む

ソフトウェア業界の新たな可能性を探るオープンセッション

9月17日、協同組合シー・ソフトウェアと千葉市産業振興財団との共催で「ソフトウェア業界の新たな可能性

記事を読む

『IT産業向けオープンセッション「ソフトウェア業界の未来について語り合おう」』を行いました。

2月17日、チバラボにて協同組合シー・ソフトウェアと千葉市産業振興財団との共催で「ソフトウェア業界の

記事を読む

大量データ分析手法とその活用についてのセミナーを行います。

弊社代表の谷尾が、代表理事を務める協同組合シー・ソフトウェアは、公益財

「未来の働き方」について講演しました

去る11月18日、仕事仲間が主催するイベントでゲストスピーチをさせてい

新レポート「基幹システム再構築の成功法則大全」のお知らせ

基幹システム再構築プロジェクトのリーダーに任命された方に 本レポート

サイバーセキュリティの現状と脅威のセミナーを行います。

公益財団法人千葉市産業振興財団と協同組合シー・ソフトウェアの共

CSOFTのBBQ大会を行いました。

今日10月21日、協同組合シーソフトウェアの青年部の恒例行事のBBQ大

→もっと見る

PAGE TOP ↑